とっておきの時間と空間と御話で  日本の伝統文化の本物を学ぶ  探訪見学講話型の特別授業
伝統未来塾  「塗師・中村宗哲の世界」 
 受講者の報告感想文

第6回「塗師・中村宗哲の世界」
日時:2004年06月03日(木)10:30〜12:00
講 師:中村 宗哲 (なかむら そうてつ) 氏
場 所:千家十職塗師中村家 (上京区武者小路新町東入る)

 中村家と武者小路千家との深いご縁のみならず、福島正則や皇女和宮のお輿入れ道具にまるわる御所との関係、さらに十職の先生方との永きにわたるお付き合い等を伺い、改めて御家の歴史の深さに驚きました。
 そして、四方仏手水鉢に象徴される当地に対する深い想いで家を守って来られた歴代、特に立ち退き、廃業の危機を乗り越えられた尼宗哲のご苦心に感服いたしました。
 お話は、千家の職家としてのお仕事や、作家としてのご活動、お嬢様方のご活躍、未来への展望へと及び、棗の製作過程や使用されているお道具、貴重な図案集「憶帳」も拝見できて、感激いたしました。
 茶道雑誌でご紹介された茶室も拝見でき、より理解が深まったと思います。有意義な時間を過ごさせていただき、本当にありがとうございました。
  40歳代 女性 (岐阜県)


 千家十職の歴史の中で、初めて女性である中村宗哲さま。着物の良さを表現された美しい和装姿。お優しい表情。しなやかな感性。柔軟な思考能力をお持ちの方で、ご紹介どおりの京都を代表される文化人と云われる事が良く解りました。
 不易と流行と云う理論づけを中村家の柱として、作家の主張は控えめに、使う人との交流によって思いを作品に込める、客観性のある作品創りをされると云うお話、また作り手の教育は進んでいるが、使い手の教育が未熟であると云う事。これは、私達日本人が自分達の伝統文化をもっと大切に思い、勉強をしていかなければならない事だと痛感いたしました。
 本日の講義は、私の脳細胞の許容範囲を超える満載の一日でした。
  60歳代 女性 (滋賀県)


 千家十職の中村宗哲さまのお話を直に伺わせていただきまして、大変勉強になりました。
 茶道を学んでゆく上で、一番難しいのが、しつらえだと思っております。
 モノ自体が訴えかけてくるような「モノの姿」を考えられた茶道具。その美しさは、時代を経た現代でも、尚一層増して、人々に感動を与えてくれます。
 職人さんの思いと、使う人の思い。それが重なったときに生まれる美は、本当に素晴らしく思います。これからも素晴らしい御道具をお作り続けていただきたく存じます。
  20歳代 女性 (京都府)

 
 宗哲さまのお家に行かせていただき、私の知らない事を、多く知ることができました。
 その一つは、轆轤師の作った木地の型が大変薄かったことです。もっとしっかりした木地に漆を塗って作ると思っていましたが、その製作過程は思っていた以上に複雑で、砥粉を塗り、また砥石で削り、漆を塗り重ねるという、大変に根気のいる仕事でありました。絵付けが十分に考えられ、計算されて、デザインを器に転写されていると知り、知らないことばかりと思いました。
 また、お話の最後に、人の寄る集まりを持つ大切さをお話されていましたが、まったくその通りだと思いますので、私も家で、例えささやかで不十分な内容でありましても、お茶事をして人と集いたいと思いました。
  50歳代 女性 (京都府)


 女性の塗師としてご活躍の千家十職のお宅を訪問して、お話を聞かせていただけるというので、初めから緊張の面持ちでしたが、出てこられて優しいお顔とお言葉使いに、ほっとして耳を傾けました。
 若い頃は、作品展に入賞できるような大きな工芸品を作っていたが、自分の気持ちだけでなく、用具として使う人の思いを入れたものを作れるようになってきて、それが日本の物の作り方であると言われていましたが。伝統を受け継いで今日まで続いているものは本当にそうであるなと思いました。
 生活様式の変化に伴い、高価なものになってきましたが、漆器の素晴らしさをあらためて教えていただきました。帰りに千家十職展も見せていただき、感動の一日をありがとうございました。
  50歳代 女性 (滋賀県)


 本日は、お忙しい中を、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。道端の戸を開けると、清められた露地に水打ちがされ、お茶事に呼ばれるかのようにワクワクドキドキいたしました。お部屋を上がると、中村宗哲さまが、とてもお優しいお顔で迎えてくださいました。職人とは思えない柔和な表情に、驚きました。
 京都市立芸大を卒業されて、若い時は展覧会のための作品を作っておられたが、お父上の作られる茶器が茶室という空間では生き生きとしているのに感じ入り、その後は用具としての作品を作るようになられたとのお話に、感動いたしました。
 そして今は、源氏物語をテーマにしたお道具を、娘さん達と作りあげてゆくのが楽しみだ、とおっしゃる中村宗哲さまは、塗師としてのご苦労を少しも感じさせない凄い方だと思いました。
 これからも、中村家の伝統を守りながら、かつ、ご自身の作品をより多く作って頂きたいと思います。また、お茶会の時には是非とも呼んで頂きたいと思います。最後になりましたが、おいしいお茶とお菓子をありがとうございました。
  50歳代 女性 (京都府)


 素敵なお庭が見える部屋で、お話を聞かせていただき、ありがとうございました。大変興味深く、勉強になりました。
 日本のものづくりの原点として、使い手と話し合って作ってゆくという事、また空間に対応してこそ見える道具のかたちがあるという事、そして前のものが姿をかえて新しいものを生んでゆくという事。
 これから、生活や仕事、さまざまな場面で、思い出し、参考にしてゆきたいと思いました。
  20歳代 女性 (京都府)


 築150年となる京町家のたたずまいの中、別世界に居させていただいた一時でした。家が代々続いて行くということは、先代の残された物や思いがあるということだと感じました。手水鉢のまわりに仏様があったそれがシンボルだから、この場所を動けなかったと、おっしゃられた時は、大切なものを受け継いで行くこと、それは今に生きている人がその大切さを感じることだと思います。
 勉強させていただいたことはとても素晴らしいことばかりでしたが、棗を作る工程で、木から木地の棗を光にかざして見ると、光を通して木地が網目状になって、まるでレースの生地の様で、感動いたしました。私の知らない世界、知りたい世界、それが一致して、心に伝わるものがありました。私にとって大きな大きな収穫でした。ありがとうございました。和装の達人であるとの事、そのお姿も印象的でありました。
  50歳代 女性 (和歌山県)


 


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